構成文化財

小樽市

小樽港北防波堤

おたるこうきたぼうはてい

1897(明治30)年、小樽築港事務所初代所長の廣井勇は、日本人技師として初めての本格的外洋防波堤となる小樽港北防波堤の建設に着手した。その構造は、火山灰混用高強度コンクリートを導入し、工費節約と耐海水性の向上を図った。火山灰を使ったコンクリート・ブロックを工事で実際に使用したのは北防波堤の工事が初めてであった。北防波堤の断面を見ると、71度34分の角度で斜めにコンクリート・ブロックが積み上げられていることがわかる。これは、ブロックを斜めに積み重ねることで重心をずらしてブロック相互に支持力を発生させて波力による崩壊や脱落を防ぐ当時の最新技術である。廣井は、朝誰よりも早く現場に行き、夜遅くまで働き、北防波堤の完成後には現場労働者を堤防上に集め、私費で料亭の仕出しを取って苦労をねぎらったというエピソードが伝わる。北防波堤の完成から110年以上を経過した現在も、小樽港第一線防波堤としてその機能を果たしている。

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小樽港北防波堤
所在地小樽市高島
アクセス【札幌から】
車:約50分(札樽自動車道経由)
JR:約1時間(函館本線)
バス:約1時間10分(高速バス)

【旭川空港から】
車:約2時間50分(道央自動車道→札樽自動車道)
JR:約3時間50分(空港リムジンバス→函館本線)
見学遠望のみ
お問い合わせ北海道開発局小樽開発建設部小樽港湾事務所
電話番号 0134-22-6131

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