小樽の暮らし・行事(1)

概要

明治以降、小樽の街は、港や鉄道の整備により急激に膨張していく。全国各地から新天地での成功を夢見た人々が、それぞれの出身地の風俗、習慣、信仰を携えて集まってきた。明治30年代以降は、日本有数の商業港となり、舶来品を含め、流行の発信基地となっていた。娯楽の面でも、劇場が多く建設され、中でも活動写真は大人気となり、最盛期には23館を数えた。写真は、市内数か所に設けられた公設市場。

自治体 小樽市
種別 その他
メディア 写真
分野 暮らし・行事 教育・学校 その他
年代 大正以前(~1911) 大正(1912~1925) 年代不明
説明 小樽ではすでに明治30年代には、自転車の人気は高く、公園内では貸自転車屋も営業していた。さらに自転車レースも小樽公園で行われ、「連合運動会」、「漕艇競争」と並ぶ市民人気の催しだった。
資料番号 01_n_010_0002
撮影年 明治30年(1897年)ころ    
所蔵 小樽市総合博物館
説明 価格や供給の安定のため公設市場が市内数か所に設けられた。急増した人口の消費を支えるため、市内には商店街や丸井などの百貨店も多く存在した。現在、市内には100年を超える商店も少なくない。
資料番号 01_n_010_0006
撮影年 大正末~昭和初期 
所蔵 小樽市総合博物館
説明 明治39年(1906年)落成の2代目日本郵船小樽支店。支店は3年前の大火で全焼し、新社屋は工部大学校造家学科第1期生の佐立七次郎が設計。現在では数少ない佐立設計の建物である。国指定重要文化財。
資料番号 01_n_010_0007
撮影年 明治39年(1906年) 
所蔵 小樽市総合博物館
説明 日本郵船小樽支店の営業室。1階カウンター柱の繊細な彫刻など装飾も佐立が手掛けた。さらに防火シャッターやスチーム暖房など、設計は実用性が備わっていた。2階貴賓室と大会議室の壁は「金唐革紙」。
資料番号 01_n_010_0008
撮影年 明治39年(1906年) 
所蔵 小樽市総合博物館
説明 明治42年(1909年)に開設された、小樽で初めての活動写真常設館・神田館。神田館以前は、活動写真は劇場で公開されていた。場所は、当時飲食街となっていたオコバチ(妙見)川の岸。
資料番号 01_n_010_0010
撮影年 大正
所蔵 小樽市総合博物館
説明 明治43年(1910年)、公園通りに開設された活動写真常設館・公園館。北海道初の椅子席の映画館といわれる。看板の「月魄(つきしろ)」は明治41年(1908年)発表の小説で、明治45年(1912年)に映画化された。
資料番号 01_n_010_0011
撮影年 明治末
所蔵 小樽市総合博物館
説明 小樽御旅館の落成式。皇太子(後の大正天皇)行啓の宿泊所として建築。海運商の藤山要吉が多額の寄付をし、大工の棟梁・加藤忠五郎が工事を請け負う。小樽市公会堂の一部として移築保存。小樽市指定歴史的建造物。
資料番号 01_n_010_0015
撮影年 明治44年(1911年)
所蔵 小樽市総合博物館
説明 明治37年(1904年)の稲穂町大火後に再建された色内の文房具商、早川支店。厚い土塗りの防火戸や袖壁など防火への配慮がうかがわれる。背後の石蔵、木造居宅など典型的な商家建築。小樽市指定歴史的建造物。 
資料番号 01_n_010_0019
撮影年 明治43年(1910年)
所蔵 小樽市総合博物館
説明 明治37年(1904年)の稲穂町大火後に建築の銅鉄商、名取商店。色内通りとオコバチ川の角地にある。防火の袖壁を備え、裏に住宅や倉庫が並ぶ小樽の明治後期の代表的商家建築。小樽市指定歴史的建造物。
資料番号 01_n_010_0020
撮影年 明治
所蔵 小樽市総合博物館
説明 岩永時計店。屋根の装飾、軒の繰り型など細部にもデザインが施され、瓦葺き屋根を飾る一対の鯱は、商店としては珍しい装飾。小樽市指定歴史的建造物。 
資料番号 01_n_010_0021
撮影年 明治
所蔵 小樽市総合博物館
説明 明治24年(1891年)創業で、北海道有数の精米業を営んでいた共成株式会社本店。入船川河口に位置し、前面にはかつて舟入澗、物揚場があり、物流の中心地でもあった。
資料番号 01_n_010_0022
撮影年 明治
所蔵 小樽市総合博物館
説明 積雪期は人力車が使用できなくなるため、人力そりが使われた。人力車は明治9年(1876年)に小樽で走行した記録があるが、人力そりも遅くとも明治30年代は普及していた。
資料番号 01_n_011_0004
撮影年 大正
所蔵 小樽市総合博物館
説明 明治から昭和にかけて、小樽を代表する劇場・映画館だった松竹座は、明治24年(1891年)に山ノ上町に開業、後に花園に移転、錦座をへて松竹座となる。長い間、花園地区のランドマークだった。
資料番号 01_n_011_0007
撮影年 大正
所蔵 小樽市総合博物館
説明 尖塔を持つ外観で、小樽駅前のランドマークとなっていた映画館・電気館は大正3年(1914年)開業。現在の都通りは電気館通りと呼ばれていた。火災により何回か建て替えられ、現在は手芸品店などが使用。
資料番号 01_n_011_0011
撮影年 大正
所蔵 小樽市総合博物館
説明 大正12年(1923年)、小樽公園に建てられた市立小樽図書館。開設は大正5年(1916年)。建物建設の前に、東京から司書を招き、所蔵書籍の選定から始めるなど、先駆的な図書館運営を目指していた。
資料番号 01_n_011_0021
撮影年 不明
所蔵 小樽市総合博物館